終身保険は相続税対策におすすめ?メリット・デメリットや加入の注意点も解説!

ご両親などご家族の今後を見据えて、相続税対策を考える方もいるかと思います。
多岐にわたる相続税対策の方法でも、比較的メジャーな終身保険の活用を選択肢に挙げている方もいるのではないでしょうか。
終身保険は、万が一の死亡保険金など大きなお金を準備できるだけでなく、相続税の確定申告では非課税枠で節税できる点で便利です。
終身保険を使った相続税対策の知識を持っていれば、今後の節税に役立つでしょう。
本記事では、終身保険が相続税対策におすすめなのかについて、そのメリット・デメリットや加入の注意点とともに徹底解説します。


終身保険は相続税対策におすすめ?
ご自身や高齢のご家族が万が一の場合に見舞われたとき、特にまとまった金額の遺産が見込まれるのであれば、相続税対策が欠かせません。
相続税の対策にはさまざまな方法がありますが、そのなかでもよく聞かれるのが終身保険の活用です。
保障が一生涯続く終身保険では、被保険者が亡くなるなどした際に、遺族が保険金を受け取れます。
終身保険を含む生命保険の死亡保険金は、原則として相続税の対象です。
ただ、法定相続人1名につき500万円の非課税枠があるなど節税に役立つ強みができるため、相続税対策としておすすめできます。
終身保険の特徴やメリット・デメリットをより深く知りたい方は、以下の記事も参考になります。
関連記事:終身保険とは何かをわかりやすく解説!メリット・デメリットや定期保険とどっちが得なのか?
相続税対策に終身保険を活用するメリット
「終身保険が相続税対策に役立つ」と言われても、具体的にどのように活用できるのか気になるのではないでしょうか。
終身保険を相続税対策に活用すると、さまざまな点でメリットがあります。
主なメリットは、次に記すとおりです。
- 生命保険の非課税枠が利用できる
- 保険金の受取人を決められる
- 保険金を現金としてすぐに受け取れる
- 相続放棄の対象とならない
- 生前贈与としても使用できる
こちらの5点について、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
生命保険の非課税枠が利用できる
終身保険は生命保険の一種であるため、相続税の計算で生命保険の非課税枠が使えます。
生命保険の死亡保険金は、受取人が相続人になっていれば、相続人1人につき500万円が非課税になる決まりです。
例えば、相続人が3人の場合は、500万円×3人=1,500万円が非課税枠となります。
この非課税枠は相続財産をもとに相続税を計算する際、課税対象額から差し引ける分、相続税も安く抑えられる仕組みです。
参考:No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金|国税庁
保険金の受取人を決められる
また終身保険では、死亡保険金の受取人を決められます。
亡くなった方から相続人に残される相続財産は、本来であれば相続人同士の遺産分割協議を経て、法定相続分に基づいて分配されるルールです。
しかし、すでに受取人が指定されている死亡保険金は、遺産分割協議の対象に含まれません。
事前に受取人をきちんと決めておけば、死亡保険金の相続がスムーズに進むとともに、トラブルや醜い争いを避けられます。
保険金を現金としてすぐに受け取れる
さらに終身保険の死亡保険金は、現金の形ですぐに受け取れる点も強みです。
死亡保険金は被保険者の死亡を保険会社に知らせることで、保険会社が迅速に指定口座に振り込みます。
このため、なるべく早く引き出して、葬儀費用や相続税の納税に活用できる点で安心です。
ただし、被保険者の口座は被保険者が亡くなると、金融機関によってただちに凍結されます。
死亡によって凍結された口座は、相続手続きが終わるまでは使えません。
なるべく早めに死亡保険金を引き出したいのであれば、被保険者以外の口座を振込先に指定するのがおすすめです。
相続放棄の対象とならない
終身保険の死亡保険金は、相続放棄の対象になりません。
「相続放棄」とは、相続人が被保険者の残した負債の相続を避けるなどの目的で、相続の権利を放棄することです。
しかし、生命保険金は受取人の財産とみなされるため、相続放棄をした方でも受け取る権利はあります。
なお、相続放棄した場合は、生命保険金の非課税枠は使えない点がデメリットです。
生前贈与としても使用できる
ほかにも、終身保険など生命保険の死亡保険金は、受け渡しの方法次第で「生前贈与」として使えます。
生前贈与を適用する際は、契約者と受取人を子どもに、被保険者を親と指定します。
そして、贈与税の基礎控除枠である110万円までの金額で親が子どもに贈与する代わりに、子どもがその金額で保険料を支払うという流れです。
生前贈与の方法を使えば、子どもは実質負担なしで贈与を受けられます。
しかも、契約者と受取人が子どもであるため、申告するべき税金も贈与税や相続税ではなく、所得税として扱われます。
なお所得税の確定申告では、一時所得として申告する決まりです。
参考:No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき|国税庁
相続税対策に終身保険を活用するデメリット

終身保険を使った相続税対策はさまざまなメリットがあるため、前向きに検討したい方もいるのではないでしょうか。
しかし、終身保険による相続税対策にはデメリットもいくつかあるため、注意が必要です。
主に次のようなデメリットがあります。
- 加入年齢によって保険料が高くなる
- 元本割れする可能性がある
- 失効すると効力がなくなる
- 相続人しか非課税枠は利用できない
以上の点について、ひとつずつ具体的に見ていきましょう。
加入年齢によっては保険料が高くなる
まず、終身保険で相続税に備える際は、保険の加入年齢に注意することが重要です。
終身保険を含む生命保険は、一般的に年齢が高くなるほど保険料も上がっていく仕組みです。
終身保険を使った相続税対策では、被相続人(相続人の親など)が被保険者となります。
高齢で加入した結果、老後に保険料の負担が重くなるといったケースが出てくるリスクもあります。
このため、終身保険を使って相続税対策をする場合は、なるべく早いうちの保険加入がおすすめです。
元本割れする可能性がある
また、終身保険は扱い方次第で元本割れする可能性がある点もデメリットです。
終身保険が元本割れするケースは、主に加入からあまり時期が過ぎていないうちに途中解約することで起きます。
終身保険は加入からしばらくは、保険料の払込期間が続く仕組みです。
払込期間が終わらないうちは、支払った保険料の総額に対する保険金額の割合である返戻率も低く抑えられています。
このため、終身保険に加入したものの、何らかの事情で早期に途中解約しても解約返戻金は多くはもらえません。
終身保険を使って相続税対策をしたいのであれば、保険料の払込期間が終わるまで長く付き合う心構えも大切です。
失効すると効力がなくなる
終身保険には、失効したときに保険そのものの効力がなくなるデメリットもあります。
終身保険の失効とは、保険料の支払いが滞ったことが原因で、猶予期間後に保険契約がなくなってしまうことです。
終身保険の保険料は原則として高い傾向にあるため、毎月支払い続けるにはまとまった金額や安定した収入源が欠かせません。
終身保険の保険料払込期間は「10年」や「65歳まで」などと決められますが、ある程度長期にわたることも多いため、順調に支払い続けられることが理想です。
相続人しか非課税枠は利用できない
終身保険の大きなメリットのひとつである死亡保険金の非課税枠は、相続人しか利用できない点も注意が必要です。
もし、相続人以外の人物が亡くなった方の死亡保険金を受け取ると、1人500万円の非課税枠が適用されない分、相続税が大幅に高くなる場合があります。
終身保険で相続税対策をおこなうときは、相続人の有無も確認すべき点です。
終身保険による相続税対策のメリット・デメリットを見てきましたが、ご自身でうまく対策できるのかが心配な方もいるのではないでしょうか。
もし終身保険を使った相続税対策で、改めてメリット・デメリットを確認しつつ相談したい方は、ぜひ「ほけんプラネット」にお話しください。


生命保険の非課税枠とは
終身保険など生命保険を使って相続税対策する際、生命保険の非課税枠はぜひ理解しておきたいポイントです。
生命保険の非課税枠は、相続税の計算で「亡くなった被保険者の法定相続人の人数に500万円をかけた分」と決められています。
例えば、法定相続人が妻と子ども2人の場合は、500万円×3人=1,500万円が非課税枠です。
このように算出された非課税枠を相続財産から差し引くことで、相続税を節税できます。
なお、法定相続人には相続放棄した人も含められます。
また法定相続人は、被保険者の配偶者は必ず数に入れられる仕組みです。
その後は子ども・被保険者の親や祖父母・被保険者の兄弟姉妹の順に、相続人として扱われます。
参考:No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金|国税庁
生命保険で1,000万円を受け取った場合
生命保険で1,000万円の死亡保険金を受け取った場合、2人分の非課税枠があれば相続税は課税されません。
一般的な家庭であれば、配偶者と1人の子どもがいれば、1,000万円の非課税枠の条件を満たせます。
仮に配偶者しか相続人がいない場合でも、相続税には「3,000万円+(600万円×法定相続人数)」の基礎控除もあります。
このため、非課税枠が1人分の500万円しかなくても、基礎控除の適用により課税されません。
生命保険で2,000万円を受け取った場合
続いて生命保険金を2,000万円受け取った場合は、配偶者のほかに子どもなど3人の相続人がいれば、500万円×4人分で非課税になります。
仮に配偶者以外の相続人がいない場合でも、残りの1,500万円分については、基礎控除で非課税になる仕組みです。
生命保険の死亡保険金については、契約する前にいくらにするかなかなか決められない方も多いのではないでしょうか。
もし、生命保険金を1,000万円で考えているものの判断できない方は、以下の記事も役に立ちます。
関連記事:死亡保険は1,000万円では少ない?保証額の平均やいくら必要なのかを徹底解説!
相続税対策の終身保険でおすすめなのは?
相続税対策で終身保険を活用しようにも、数多くある終身保険商品からどれを選べばいいのかに悩むのではないでしょうか。

終身保険で特に相続税対策に適しているのが、「一時払い終身保険」です。
一時払い終身保険とは、保険料を一度にまとめて支払うタイプの終身保険を指します。
通常終身保険は、長い年月をかけて保険料を毎月支払っていきます。
終身保険の保険料は基本的に高い傾向であるうえ、年齢が高い方ほど保険料の高さに悩まされやすいです。
しかし、一時払い終身保険は保険料の全額を一括で支払うため、支払い後は保険料の負担を気にする必要はありません。
そのため、年齢の高い方が被保険者でも、安心して相続税対策のために加入できます。
なお、一時払いで支払う際、まとまった金額を用意しなければならない点に注意が必要です。
一時払い終身保険は80歳以上でも加入できる?
年齢の高い方が一時払い終身保険の被保険者になる際、80歳以上でも加入できるのか気になる方もいるかと思います。
一時払い終身保険は多くの保険商品で、90歳まで加入できる仕組みです。
このため、80歳以上でも加入できる保険商品は多くあるため、年齢が高くても心配はありません。
ただし、保険商品は年齢が高くなるほど選べる数が少なくなっていきます。
80歳以上の方やそのご家族で相続税対策に終身保険を活用したい方は、早めに保険商品探しに動くとよいでしょう。
もし、終身保険の保険商品についてお金や保険のプロに相談したい方は、ぜひ「ほけんプラネット」のご活用も検討してみてください。


相続税対策で終身保険を選ぶ3つのポイント
相続税対策で終身保険を利用する際、何を基準に保険商品を選べばよいのかに悩む方も多いです。
終身保険を選ぶ際、基準がよくわからないと、うまく保険商品を絞れないかと思います。
終身保険を選ぶ際のおすすめのポイントは、次の3つです。
- 加入目的や保障内容
- 保険期間と払込期間
- 契約者の年齢と保険料
これらのポイントについて、ひとつずつ具体的に説明します。
加入目的や保障内容
まず、「何のために保険に入るのか」が重要です。
終身保険は死亡など万が一の場合に備えたり、貯蓄性を活かして将来に向けて大きなお金をつくったりもできます。
もちろん、相続税対策で終身保険を活かすのもひとつの活用法です。
このように終身保険にはさまざまな活用法があり、保障内容も多岐にわたるため、加入目的はしっかり決めておく必要があります。
加入する目的がしっかり決まれば、保障内容もそれを実現するのに必要なものを選べます。
保険期間と払込期間
終身保険の保険期間と払込期間で決めるのもひとつのポイントです。
終身保険では保険期間は一生涯とされているため、万が一の場合がいつ訪れても、まとまった金額の死亡保険金を残せます。
また払込期間については、終身保険では保険期間が続く限りの支払いだけでなく、一定の年数や年齢まで支払うやり方も選べます。
特に保険料の支払いを早めに終わらせて、以降は保険料の負担を気にすることなく万が一の場合などに備えたい方は、払込期間をどうするか決めることが大切です。
終身保険の保険料の払込期間について、より詳しいことは以下の記事も参考になります。
関連記事:終身保険の払込期間は10年がおすすめ?メリット・デメリットや満了後にどうなるかも解説!
契約者の年齢と保険料
終身保険の保険商品を選ぶ際は、契約者の年齢と保険料も重要なポイントです。
終身保険を含む生命保険は、原則として加入時の年齢に応じて月々の保険料が決まります。
特に年齢が高いほど保険料も上がるため、契約者の現在の収支状況で保険料をどの程度負担できるのかも含めて、よく検討するとよいでしょう。
加えて、終身保険は年齢が高くなるほど、選べる保険商品が減っていく点にも注意が必要です。
このため、契約しようとする方の年齢でどの程度選べるのかもポイントとなります。
相続税対策で終身保険に加入する場合の注意点
相続税対策におすすめの手段である終身保険ですが、実は加入の際に注意すべき点もいくつかあります。
気を付けるべき点も踏まえながら終身保険の保険商品を探せば、メリット・デメリットを吟味しながらの比較検討が可能です。
相続税対策のために終身保険に加入する際に気を付けたい点が、次のとおりです。
- 特約に注意する
- 相続開始後の受取人変更はできない
- 途中解約した場合は解約返戻金の税金がかかる
それぞれの注意点について、ひとつずつ説明していきます。
特約に注意する
まず、相続税対策目的で終身保険に入るのなら、特約には注意が必要です。
終身保険は契約時に、医療保険や三大疾病(がん・脳卒中・心疾患)に備えられる特約も付けられます。
ただ、相続税対策で終身保険を活用するのであれば、特約は注意すべきです。
特約付きの終身保険は、特約のないものに比べると保険料が高くなります。
負担に耐えられずに解約や契約失効となり、以降は保障を受けられなかったり相続税対策にならなかったりする可能性もあります。
終身保険はただでさえ保険料が高い傾向にあるため、負担を和らげながら相続税対策をする場合は、余計な特約は付けない方がおすすめです。
相続開始後の受取人変更はできない
また、終身保険を相続税対策に活用する場合、相続開始後には保険金の受取人を変更できません。
終身保険で受取人を変更できるのは契約者だけです。
特に契約者と被保険者が同一人物の場合は、契約者が亡くなった時点で受取人を変更できなくなります。
なお、契約者が認知症などが原因で判断能力が衰えた場合も、受取人変更の手続きは困難になりかねません。
このため、受取人変更の必要性が生じた場合は、契約者が元気であるうちの手続きをおすすめします。
途中解約した場合は解約返戻金の税金がかかる
終身保険では途中解約した際、それまで支払った保険料の総額に応じて解約返戻金を受け取れます。
ただ解約返戻金も、将来支払われる予定の保険金を途中で払い出したものであるため、受け取り時に税金が発生します。
解約返戻金の契約者と受取人が同じ人物であれば、「一時所得」として確定申告するルールです。
一方で契約者と受取人が別々の場合は、贈与税の確定申告をしなければなりません。
参考:No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき|国税庁
終身保険の解約返戻金にかかる税金については、以下の記事も役に立ちます。
関連記事:終身保険の解約返戻金の税金はいくら?計算方法や確定申告の書き方も徹底解説!
相続税対策の終身保険は「ほけんプラネット」へ

終身保険を活用した相続税対策を考えているものの、保険商品選びやより細かい節税対策で知恵を借りたい方も多いのではないでしょうか。
終身保険の保険商品を選んだり、上手に相続税対策したりするのにプロの知見が必要な場合は、ぜひ「ほけんプラネット」にご相談ください。
「ほけんプラネット」では、全国の保険代理店でお金のプロが相談内容をしっかり受け止めながら、お金や保険の悩みを解決するための最適な提案をさせていただきます。
女性のスタッフも多いため、女性の相談者の方からも「同じ女性の目線で寄り添ってもらえたうえに、ライフステージに応じた的確なアドバイスをもらえた」と高い評価をいただいています。
終身保険の検討や相続税対策でいろいろとお悩みの方は、ぜひ「ほけんプラネット」にお話しください。


まとめ
終活などの一環で相続税対策する際、終身保険は相続税の非課税枠や、子どもへの生前贈与などで役に立ちます。
ただ、終身保険自体は保険料が高く、高齢で契約者になった場合の保険料負担は大きいです。
そのため、終身保険を使って相続税対策を始めるのなら、なるべく早めに動くことがポイントになります。
もし、終身保険を活かした相続税対策や、終身保険の保険商品選びで心配事があるときは、「ほけんプラネット」に頼ることもご検討ください。

