老後年金はいつからもらえる?受給額の早見表や一番得になるタイミングも解説!

老後年金がいつからもらえるのかを表す画像

老後の生活に思いをはせるなか、「老後年金はいつからもらえるのだろうか」と気になる方も多いのではないでしょうか。

老後年金は基本的に65歳から受給が始まりますが、繰り下げ受給や繰り上げ受給で受給開始の時期を調整できます。

老後年金の受給開始時期を知れば、老後の生活設計にも便利です。

本記事では、老後年金がいつからもらえるかを、受給額の早見表や一番得になるタイミングとともに徹底解説します。

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この記事の監修者

FP2級と宅建士の資格を保有するファイナンスのプロとして、主に子育て中のご家族に向けて幅広く活躍。
教育資金だけではなく、万が一の保障シミュレーションや将来の住宅ローンのことも相談できるマネーセミナー講師としても活動中。

目次

老後年金はいつからもらえる?

老後年金をいつからもらえるのかは、老後の生活でお金をやりくりするうえで欠かせない情報です。

公的年金には大きく分けて、「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2種類がありますが、それぞれによって受給開始時期が異なります。

老後年金をいつからもらえるのかを、2つの公的年金の種類別にご紹介します。

国民年金(基礎年金)

まず、国民年金(基礎年金)は原則として、65歳を迎えた年から受給が始まる決まりです。

この時点で、「受給資格期間」が10年を超えていれば、申請手続きを経て年金を受け取れます。

参考:受給資格期間|日本年金機構

申請手続きは、65歳の誕生日を迎える3ヵ月程度前に、日本年金機構が発送する受給申請書類に記入・返送する流れです。

例えば、2025年10月に65歳の誕生日を迎える方であれば、7月頃に届く書類に必要書類を添えて返送します。

手続きが滞りなく完了すれば、誕生日を迎えたあとの偶数月15日から年金の受給が始まります。

厚生年金

厚生年金も国民年金と同じく、原則65歳が受給開始年齢です。

具体的な受給開始の時期も国民年金と同じで、最も早くて65歳の誕生日を迎えて最初の偶数月15日になります。

参考:老齢厚生年金の受給要件・支給開始時期・年金額|日本年金機構

ただし、生まれた年など一定の条件を満たす方は、65歳になる前に「特別支給の老齢厚生年金」を受け取れるケースがあるのも特徴です。

参考:特別支給の老齢厚生年金|日本年金機構

年金は受給開始時期を変更できる?

年金は原則として65歳から受け取れるものの、実は受給開始時期を変更できます。

公的年金では、受給開始時期を変更するための手続きとして、「繰り上げ受給」や「繰り下げ受給」があるためです。

受給開始時期に加えて、毎月の受給額も変わるため、使い方によってはお得になります。

同時に、申請する方のライフスタイルによって柔軟に年金を受け取れる強みがあります。

年金の繰り下げ受給と手続き方法

まず、年金の繰り下げ受給とは、年金の受給開始時期を66歳から75歳の間で延期する手続きです。

繰り下げ受給の場合は、毎月受け取れる年金額も1ヵ月繰り下げるたびに0.7%増額されるとともに、増額分はずっと適用されます。

例えば、受給開始時期を3年後(36ヵ月後)に繰り下げた場合、毎月受け取れる年金額は36ヵ月×0.7%=25.2%増額される計算です。

参考:年金の繰下げ受給|日本年金機構

繰り下げ受給の手続きは、国民年金と厚生年金で別々におこないます。

日本年金機構の公式サイト上でダウンロードできる請求書類を提出する流れです。

ちなみに、厚生年金のうち特別支給されるものは、繰り下げ受給の手続き自体がありません。

参考:66歳以後に年金の請求(繰下げ請求または65歳にさかのぼって請求)をするとき|日本年金機構

年金の繰り上げ受給と手続き方法

続いて、年金の繰り上げ受給は、年金の受給開始時期を60歳から64歳の間で前倒しできる手続きです。

繰り上げ受給の場合も年金額が変化し、1ヵ月繰り上げるたびに毎月の年金額が0.4%下がります。

例えば、3年(36ヵ月)前倒しして62歳から受け取るケースだと、支給される年金額は36ヵ月×0.4%=14.4%少ない計算です。

繰り上げによる減額分も、繰下げによる増額分と同じくずっと適用され続けます。

参考:年金の繰上げ受給|日本年金機構

繰り上げ受給の手続きは、国民年金と厚生年金の両方に対して同時におこなう決まりです。

こちらも、繰り下げ受給で使うものと同じ請求書類を提出します。

参考:65歳前に老齢年金の受給を繰上げたいとき|日本年金機構

もらえる年金額の早見表

もらえる年金額の早見表を表す画像

老後に年金をいくらもらえるのかは、今後のことを考えた際の大きな関心事です。

実は国民年金と厚生年金の受給額は、厚生年金の加入期間や生涯の平均年収に比例します。

まず、国民年金の受給額の計算式と早見表は、次のとおりです。

計算式

2025年度の満額(83万1,700円)×(納付月数÷480ヵ月)

国民年金の受給額(2025年度)

国民年金加入期間10年15年20年25年30年35年40年
受給額20万7,925円31万1,887円41万5,850円51万9,812円62万3,775円72万7,737円83万1,700円

なお、加入期間が10年未満の場合は受給対象外です。

続いて厚生年金については、以下の早見表のとおりになります。

厚生年金の受給額(2025年度)

厚生年金加入期間5年10年15年20年25年30年35年40年43年
平均年収200万円89万円94万円100万円106万円111万円117万円122万円128万円131万円
平均年収300万円92万円100万円109万円117万円126万円134万円143万円152万円157万円
平均年収400万円94万円106万円117万円128万円139万円150万円161万円173万円179万円
平均年収500万円97万円110万円124万円137万円151万円164万円178万円191万円199万円
平均年収600万円100万円116万円132万円149万円165万円182万円198万円215万円225万円
平均年収700万円103万円122万円141万円161万円180万円200万円219万円238万円250万円

年金をもらうのに一番得になるタイミングは?

年金をもらうのなら、「なるべくお得に受け取りたい」と考える方もいるのではないでしょうか。

年金を極力お得な形で受け取る方法は、受け取る前の時点でどのような状況に置かれているのかによって異なります。

もし、65歳以降も引き続き働く意思がある方は、繰り下げ受給を可能な限り使うのがおすすめです。

繰り下げ受給で支給開始の時期を75歳まで延期した場合、10年遅らせる分、毎月通常よりも84%高い金額で受け取れます。

一方で、年金受取前の時点で収入や貯蓄が少ない方は、繰り上げ受給の活用が向いています。

繰り上げ受給であれば最も早くて60歳から受け取れるため、早くから老後の安定した収入源を増やせます。

老後は年金をもとに生計を立てていくことになる分、平均でいくら受け取れるのかを知っておくと便利です。

老後に夫婦で受け取れる年金額の平均を知りたい方は、以下の記事が参考になります。

関連記事:老後の年金の平均額は夫婦でいくら?受給額シミュレーションや老後の必要資金も解説!

加えて、ご自身で年金をいくら受け取れるのかや、年金額では足りない生活資金をどのように増やすのかなどにお悩みの方は、ぜひ「ほけんプラネット」にご相談ください。

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年金を60歳からもらうメリット

公的年金は、繰り上げ受給を活用すれば、最も早くて60歳から受け取れます。

このため、「60歳からさっさと年金を受け取りたい」と考える方もいるかもしれません。

実は60歳からの年金の受け取りには、メリットとデメリットの両方があるため、先に知っておくと老後の生活設計に役立ちます。

60歳から年金をもらうメリットは、次のとおりです。

  • 早い時期から安定した収入が得られる
  • 年金で医療費や生活費の一部を賄える
  • ライフプランに合わせて娯楽等にも活用できる

それぞれのメリットについて、1点ずつ詳しく解説します。

早い時期から安定した収入を得られる

60歳で年金を受け取り始めた場合、早い時期から安定した収入を得られる点がメリットです。

健康上の理由から60歳での引退を余儀なくされたり、事業をたたまざるを得なかったりしたとき、通常であれば年金受給開始年齢の65歳まで何とか生計を立てなければなりません。

しかし、繰り上げ受給の手続きで60歳から受け取りを開始すれば、60歳からでも毎月決まった金額の収入が入ってきます。

年金で医療費や生活費の一部を賄える

年金を60歳から受け取ると、早くから医療費や生活費の一部を準備できます。

65歳を迎える前に病気・ケガや失業などで安定した収入源を失っても、年金で一部を賄えるため、老後の不安を軽減しやすいです。

事前に貯金などを準備しておくと、さらに老後の生活の不安を軽くできます。

ライフプランに合わせて娯楽等にも活用できる

60歳から年金を受け取った場合、ライフプランに合わせて娯楽等に使える点も強みです。

60歳を過ぎると、若い頃に比べて健康面のリスクが高まるため、年金を健康なうちに使いたい方もいるかと思います。

病気などのリスクが高まってくる分、「健康寿命」がどの程度なのかを把握しながら老後を過ごせば、年金を使って充実した日々を送れます。

なお、健康寿命は厚生労働省によると、男性で72.57歳・女性が75.45歳が平均値です。

参考:健康寿命の令和4年値について|厚生労働省

60歳から年金を受け取り始めれば、65歳に受け取るよりも5年も長く、健康で充実した日々を過ごせる可能性が高まります。

年金を60歳からもらうデメリット

年金を60歳から受け取るやり方には、デメリットも色々とあります。

主なデメリットは、以下に挙げるとおりです。

  • 毎月の受給額が減る
  • 国民年金と厚生年金は同時に繰上げされる
  • あとから受給時期を変更できない
  • 障害基礎年金や遺族厚生年金を受給できない可能性がある

それぞれの点について、ひとつずつ見ていきます。

毎月の受給額が減る

まず、60歳から年金を受け取り始めた場合、65歳から受け取るやり方に比べて毎月の受給額が減ります。

繰り上げ受給の手続きをすると、繰り上げた月数に応じて0.4%ずつ受給額が下がる仕組みであるためです。

60歳から受け取る際は、5年(60ヵ月)早く受け取るため、60ヵ月×0.4%=24%も受給額が下がります。

65歳から受け取る方に比べて、毎月の受給額が76%となる点に注意が必要です。

参考:65歳前に老齢年金の受給を繰上げたいとき|日本年金機構

国民年金と厚生年金は同時に繰上げされる

60歳からの繰り上げ受給では、国民年金と厚生年金が同時に繰上げされるデメリットもあります。

国民年金と厚生年金の両方で手続きをおこなうため、それぞれ24%ずつ受給額が下がる仕組みです。

受給金額が大きく下がるケースもあるため、繰り上げ請求したいときは、貯金などが十分にあるかもよく確認する必要があります。

参考:年金の繰上げ受給|日本年金機構

あとから受給時期の変更はできない

さらに、繰り上げ請求したときは、あとから受給時期を変更できません。

例えば、一旦繰り上げ受給手続きで受給開始の時期を60歳にすると、あとから65歳に戻したり、66歳以降に繰り下げ申請したりすることはできない仕組みです。

あわせて、繰り上げ受給で受給できる金額を減らしたあとは、受給額も元に戻せません。

国民年金と厚生年金の同時繰り上げの点とあわせて、繰り上げ受給は計画性を持って手続きすることが不可欠です。

障害基礎年金や遺族厚生年金を受給できない可能性がある

ほかにも、繰り上げ受給を済ませると、障害基礎年金や遺族厚生年金を受け取れない可能性が十分あります。

特に、障害基礎年金と障害厚生年金は繰り上げ受給手続きを済ませた時点で、ずっと受け取れなくなる仕組みです。

遺族厚生年金も65歳までは受け取れなくなる点は、注意を要します。

なお、「寡婦年金」を受け取っている方も、繰り上げ受給した時点で受け取れなくなります。

寡婦年金は受け取れる年齢が60歳から65歳の間で、基礎年金を受け取ってからは受給されない仕組みであるためです。

繰り上げ請求は早い時期から年金を受け取れる点で便利ですが、障害基礎年金などを受け取れなくなる点では不便です。

特別支給の老齢厚生年金とは?

特別支給の老齢年金を表す画像

厚生年金には、「特別支給の老齢厚生年金」と呼ばれるものもあります。

一定の条件に当てはまる方が受け取れる厚生年金で、主な条件は次のとおりです。

  • 男性は1961年4月1日以前に生まれた方
  • 女性は1966年4月1日以前に生まれた方
  • 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)を満たしていること
  • 厚生年金保険などに1年以上加入していること
  • 生年月日に応じた受給開始年齢に達していること

なお、最後に挙げた「生年月日に応じた受給開始年齢」は、以下のように決まっています。

男性の生年月日女性の生年月日報酬比例部分の受給開始年齢定額部分の受給開始年齢
1941年4月1日以前1946年4月1日以前60歳60歳
1941年4月2日~1943年4月1日1946年4月2日~1948年4月1日60歳61歳
1943年4月2日~1945年4月1日1948年4月2日~1950年4月1日60歳62歳
1945年4月2日~1947年4月1日1950年4月2日~1952年4月1日60歳63歳
1947年4月2日~1949年4月1日1952年4月2日~1954年4月1日60歳64歳
1949年4月2日~1953年4月1日1954年4月2日~1958年4月1日60歳なし
1953年4月2日~1955年4月1日1958年4月2日~1960年4月1日61歳なし
1955年4月2日~1957年4月1日1960年4月2日~1962年4月1日62歳なし
1957年4月2日~1959年4月1日1962年4月2日~1964年4月1日63歳なし
1959年4月2日~1961年4月1日1964年4月2日~1966年4月1日64歳なし
1961年4月2日以降1966年4月2日以降なしなし

参考:特別支給の老齢厚生年金|日本年金機構

特別支給の老齢厚生年金でも、「報酬比例部分」と「定額部分」とで受給開始年齢が異なります。

この制度はもともと、1985年に厚生年金保険の受給開始年齢を60歳から65歳に引き上げた際に、新制度への移行を円滑に進めるために設けられたものです。

このため、上記の条件に当てはまる方は65歳までの間、特別支給の老齢厚生年金を受け取れます。

参考:特別支給の老齢厚生年金|日本年金機構

特別支給の老齢厚生年金は手続きが必要?

特別支給の老齢厚生年金を受給するには、一定の手続きが必要です。

具体的には、上記の受給開始年齢を迎える約3ヵ月前に、日本年金機構から請求書類が郵送されます。

そして、必要事項を明記のうえで、受給開始年齢に達したあとに提出します。

なお受給開始年齢に達する前に提出した場合は、請求が受理されないため、注意を要します。

参考:特別支給の老齢厚生年金を受給するときの手続き|日本年金機構

年金支給額を増やす方法はある?

老後に受け取れる年金の金額を、できるだけ増やしたい方もいるのではないでしょうか。

年金支給額を増やす方法はいろいろとあり、主に以下のとおりです。

  • 繰り下げ受給を利用する
  • 国民年金基金に加入する
  • 付加保険料を支払う
  • 国民年金の任意加入
  • 65歳以降も厚生年金に加入する

「繰り下げ受給」は先ほども触れたように、年金の受給開始時期を66歳から75歳までに延期する方法です。

繰り下げた月数に応じて、毎月の支給額を0.7%増やせます。

参考:年金の繰下げ受給|日本年金機構

また、「国民年金基金」は自営業やフリーランスなど国民年金1号被保険者が加入できます。

老後に受け取れる国民年金を上乗せする仕組みで、会社員や公務員並みの金額を受け取れるのが特徴です。

参考:国民年金基金とは|国民年金基金

さらに、「付加保険料」は国民年金保険料を追加で400円支払うことで、支給額を毎月200円増やせます。

参考:付加保険料の納付|日本年金機構

「国民年金の任意加入」は、国民年金の加入期間が40年に達していない場合に、60歳から64歳の間も加入する方法です。

この期間の任意加入によって、老後に受け取れる国民年金を満額に近付けられます。

参考:任意加入制度|日本年金機構

「65歳以降も厚生年金に加入」する方法は、厚生年金が原則70歳まで加入できる仕組みを利用して、65歳以降も働きながら加入するやり方です。

なお、70歳に達した段階で老齢年金を受け取る資格がなく、引き続き企業に勤める場合は、「高齢任意加入被保険者」として継続加入できます。

参考:70歳以上の方が厚生年金保険に加入するとき(高齢任意加入)の手続き|日本年金機構

年金の受給や老後資金のご相談は「ほけんプラネット」へ

ほけんプラネットへの相談をイメージした画像

年金の受給の仕組みは複雑であるため、理解するのが大変かもしれません。

もし、年金の受給や老後資金の準備方法でお悩みの方は、ぜひ「ほけんプラネット」にお話しください。

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まとめ

老後年金の受給開始年齢は、原則として65歳からです。

ただし、繰り下げ受給や繰り上げ受給の仕組みを利用すれば、受給開始時期を柔軟に調整できます。

特に繰り下げ受給は、受給開始時期を延期した月数に応じて月々の支給額を増やせるため、老後の生活を少しでも安定させるのにおすすめです。

ほかにも、国民年金基金への加入や付加保険料の支払いなどの方法でも老後年金を増やせます。

もし、老後年金のお悩みや不安などがあれば、お気軽に「ほけんプラネット」にご相談ください。

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