終身保険の解約返戻金は税金や確定申告が必要?やり方や用意する書類・不要な場合も紹介!

急な出費などが理由で、契約中の終身保険を中途解約し、解約返戻(へんれい)金で何とかしたい方もいるかと思います。
一方で、「受け取った解約返戻金は確定申告や税金の支払いが必要なのではないか」と不安な方もいるのではないのでしょうか。
終身保険の解約返戻金は、受け取った金額などによっては確定申告や納税が必要なケースもあります。
事前にどのようなケースで確定申告などをしなければいけないのかを知っておくと、今後に備えるうえで便利です。
本記事では、終身保険の解約返戻金で確定申告や税金の支払いが必要なのかを、手順や必要書類などとともに徹底解説します。


終身保険の解約返戻金は税金や確定申告が必要?
終身保険の中途解約で受け取る解約返戻(へんれい)金は、金額によっては税金が発生する場合があります。
たとえば解約返戻金の金額が、過去に支払った保険料の総額を上回っている方は、課税される可能性があります。
もし、解約返戻金で税金が発生するときは、確定申告をしなければなりません。
なお会社員や公務員でも、あとで触れる理由から、年末調整ではなく確定申告で手続きします。
ただし、解約返戻金の金額が支払った保険料の総額よりも少ない場合のように、確定申告しなくてもよいケースもあります。
解約返戻金を受け取ったのに確定申告しないとどうなる?
解約返戻金を受け取ったあとで確定申告しなかった場合、税務署にそのことが発覚する可能性は十分あるため、注意が必要です。
保険会社は解約返戻金を支払うとともに、税務署に「支払調書」も提出します。
支払調書とは、保険金などを支払った相手や金額を記した書類のことです。
とくに一定金額を超える支払いでは、保険会社は税務署への支払調書の提出を義務付けられています。
このため、受け取った解約返戻金を確定申告しないと、税務署から問い合わせの連絡がきます。
そして無申告が発覚したときには、無申告税などのペナルティを課されかねません。
解約返戻金にかかる税金の種類や計算方法
受け取った解約返戻金の確定申告をしなければならないのなら、どのような税金が発生するのかや、金額の計算方法を知っておきたいのではないのでしょうか。
終身保険の解約返戻金にかかる税金は、「所得税」と「贈与税」のケースがあります。
所得税が発生するのは、解約返戻金の受取人が契約者と同一人物である場合です。
所得税の確定申告では、解約返戻金を一括で受け取ったときは「一時所得」として、年金形式(毎月一定額を受け取る方法)であれば「雑所得」として申告します。
なかでも、一時所得として申告する際の計算方法は、下のとおりです。
(受け取った解約返戻金額-支払った保険料の総額-50万円)÷2
参考:No.1903 給与所得者に生命保険の満期返戻金などの一時所得があった場合|国税庁
また受取人と契約者が別々の場合は、贈与税の対象として確定申告します。
贈与税で申告する際は、基礎控除額110万円を引いた金額に税率をかけるなどして計算します。
参考:No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき|国税庁
終身保険の解約返戻金にかかる税金をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
関連記事:終身保険の解約返戻金の税金はいくら?計算方法や確定申告の書き方も徹底解説!
解約返戻金の確定申告はいくらから必要?
終身保険の解約返戻金の確定申告をする際、いくら以上受け取ったときに必要なのか気になるかと思います。
終身保険の解約返戻金で確定申告が必要となるのは、受け取った金額から保険料を引いて50万円以上になるときです。
解約返戻金を一括で受け取ったとき、一時所得として申告しますが、その計算で50万円を超えていると課税所得となります。
もし、解約返戻金以外に確定申告する所得がないときは、解約返戻金額から支払った保険料を差し引いて50万円を超えているかどうかが課税されるかされないかの基準です。
解約返戻金を受け取っても確定申告が不要の場合はある?
一方で、受け取った解約返戻金の確定申告が必要のないケースもいくつかあります。
まず、一時所得の場合は解約返戻金から支払った保険料を引いた際、50万円を下回っていれば非課税の対象です。
加えて所得税の確定申告では、「金融類似商品」に分類される保険の解約返戻金も、確定申告は不要とされています。
金融類似商品に分類される終身保険を5年以内に解約したときに受け取る解約返戻金は、保険会社から支払われる際に20.315%が「源泉分離課税」されるためです。
つまり、受け取りの時点ですでに納税が済んでいることから、確定申告する必要性がありません。
解約返戻金の確定申告のやり方は?

解約返戻金の確定申告は、発生する税金の種類によってやり方や時期が異なります。
所得税(一時所得・雑所得)であれば毎年2月16日から3月15日に、贈与税の場合は毎年2月1日から3月15日に、前年に受け取った分を申告するルールです。
所得税・贈与税とも、確定申告の際には以下の手順で進めます。
- 確定申告書類と保険会社発行の支払い金額の証明書類、源泉徴収票などの準備
- 確定申告書類に金額を記入、またはパソコンやスマートフォンで入力
- 窓口提出や郵送、e-Taxで提出
なお、申告書類の書き方について、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使う方法などを説明します。
解約返戻金の確定申告の書き方
解約返戻金の確定申告書は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を活用すれば、インターネット上で作成可能です。
確定申告書等作成コーナーで個人情報入力に続いて、所得税であれば一時所得か雑所得の部分に解約返戻金額を入力します。
贈与税の場合は「取得財産の入力画面」で、解約返戻金額をそのまま入力する流れです。
金額の入力さえ済んでいれば、税金額などは自動計算されるため、あまり手間がかかりません。
作成した確定申告書類は、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を使うと、期限までの好きなタイミングや場所で提出できます。
解約返戻金の確定申告の必要書類
解約返戻金の確定申告をする際の必要書類は、次のとおりです。
- 所得税や贈与税の確定申告書類(確定申告書等作成コーナーではその場で作成可)
- 解約返戻金の支払証明書
- 保険料の金額がわかる証明書
- 生命保険料控除証明書(生命保険料控除を受けたい方)
- マイナンバーカード(e-Taxで提出したい方)
確定申告書類とマイナンバーカード以外は、保険会社が発行します。
そのため発行されたら、極力紛失しないように確定申告の時期まで保管することが大切です。
ただし仮に紛失しても、保険会社に依頼すれば再発行してもらうことができます。
終身保険の解約返戻金で確定申告は必要なケースが多いですが、ルールの複雑さに頭を抱える方もいるのではないのでしょうか。
もし、解約返戻金の確定申告や税金計算でお困りでしたら、お金のプロがいる「ほけんプラネット」にご相談ください。


終身保険の解約で損しないタイミングはある?
終身保険で解約返戻金を受け取る場合、解約で損しないタイミングを知っておくことが重要です。
解約で損しないタイミングとしては、保険料の払込期間の満了後が挙げられます。
終身保険では保険料の払込期間が終わると、支払った保険料に対する解約返戻金の割合である「返戻率」が上昇するためです。
逆に、払込期間が満了する前は返戻率が低く抑えられていて、この期間に解約すると元本割れする可能性もあります。
このため、終身保険を中途解約するのなら、保険料の払込期間が満了して以降がおすすめです。
終身保険を解約するかどうかやタイミングに迷う方は、以下の記事も役に立ちます。
関連記事:終身保険は解約すべきか迷ったら?もったいない理由や損しないタイミングも紹介!
満期保険金と解約返戻金は違うの?

生命保険をすでに契約している方や契約を検討している方のなかには、「満期保険金」と解約返戻金の違いがよくわからない方もいるのではないのでしょうか。
まず満期保険金とは、保険期間が終了した時点である満期を迎えた際に、支払われる保険金を指します。
なお、満期保険金は保険の対象者である被保険者が生存している場合に限り、支払われる保険金です。
被保険者の死亡で支払われる保険は、あくまでも「死亡保険金」とみなされます。
一方で解約返戻金は、被保険者の生存中に保険期間の途中で保険を解約したときに、払い戻される保険金です。
なお、払い戻される金額は、中途解約した時点での返戻率に基づいて計算されます。
終身保険にも満期はある?
終身保険は、生命保険でも保険期間が一生涯に及ぶ種類であるため、満期は存在しません。
このため、終身保険には満期までの生存を条件に受け取れる満期保険金もない仕組みです。
なお、終身保険のように支払った保険料の一部が保険金として積み立てられる「貯蓄型」でも、養老保険のように満期が存在するものもあります。
終身保険に満期が存在するかどうかは、以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:終身保険に満期はある?解約返戻金の有無やメリット・デメリットも解説!
払込満了後に解約しても税金はかかる?
もし終身保険を払込満了後に解約する場合に、受け取った解約返戻金に税金がかかるのか疑問に感じる方もいるのではないのでしょうか。
解約返戻金は受け取り時期に関係なく、受け取った金額から支払った保険料を差し引いて50万円を超えるなどしていれば課税対象になります。
とくに払込満了後は、それ以前に比べて返戻率が上がる分、支払った保険料との差が50万円を超えたり、贈与税の計算で基礎控除の110万円を上回るケースが多いです。
このため、払込期間中の解約に比べて、課税対象になりやすいことに注意が必要です。
60歳で払込満了を迎えたあとに終身保険を解約するタイミングは、以下の記事も参考になります。
関連記事:終身保険の60歳払込満了後はいつまでに解約するべき?解約返戻金や税金・保障についても解説
親の終身保険は子に名義変更できる?
親が契約者として保険料を支払ってきた終身保険は、子に名義変更できる仕組みです。
契約者である親が保険会社に名義変更したい旨を伝えれば、保険会社が申請書類を郵送したり、担当者が持参したりします。
なお、契約期間中であれば好きなタイミングで名義変更の申請が可能です。
加えて、名義変更が完了した時点では、贈与税は課税されません。
贈与税の課税は、あくまでも保険金や解約返戻金を受け取ったときにされるためです。
終身保険で親から子に契約者変更する手順やルールは、以下の記事も役に立ちます。
関連記事:終身保険は契約者変更で親から子にできる?手続き方法や必要書類・かかる税金も解説!
また、終身保険の契約者変更で困ったことなどがあれば、ぜひ「ほけんプラネット」にお話ください。


まとめ
終身保険の中途解約で受け取った解約返戻金は、受け取った金額や受け取り方法などによって、確定申告や納税が必要です。
もし確定申告しないで放置すると、後日税務署から指摘されたあげく、ペナルティまで課せられるおそれがあります。
なお、解約返戻金の確定申告は翌年の春先におこない、税金も納める仕組みです。
解約返戻金の確定申告の手順や計算方法がよくわからない方は、ぜひ「ほけんプラネット」のプロの力を借りることもご検討ください。

