子供の医療費が無料でも医療保険は必要?助成制度の全国比較や対象範囲も徹底解説!

子供の病気やケガの治療にかかった明細を見て、医療費がそんなにかからないことに気付いた方もいるかと思います。
子供の医療費については、公的医療保険や自治体の「子ども医療費助成制度」のおかげであまり高額にはなりません。
このため、民間の医療保険は不要に見えますが、実は民間の医療保険も差額ベッド代など保険適用外の費用の支払いに役立ちます。
本記事では、子供の医療費が無料でも医療保険が必要なのかを、助成制度の全国比較や対象範囲とともに徹底解説します。



子供の医療費は無料でも医療保険は必要?
子供の医療費は公的医療制度や自治体の医療費助成制度のおかげで、基本的に無料だったり、安く済んだりするケースが多くあります。
そのおかげで、「子供に医療保険は不要」と思う方がいるのは無理もありません。
しかし、公的な医療保険や助成制度があっても、医療保険が役に立つケースもあります。
病院に支払う費用のなかには、子供が入院するときに親などが付き添いで泊まる際の「差額ベッド代」や、入院中の「食事代」のように公的医療制度が適用されないものもあるためです。
適用対象外の費用については全額自己負担であるため、医療保険の給付金やご自身の貯金などで賄わなければなりません。
このため、子供の入院治療などで自己負担する金額をなるべく減らす目的でも、医療保険は役に立ちます。
子供の医療保険の加入率
子供向けの医療保険に加入するにも、具体的にどの程度の人が入っているのかは事前に知っておきたいのではないでしょうか。
公益財団法人生命保険文化センターが2024年度におこなった調査によると、医療保険で子供が加入者・被保険者になっている割合は43.5%です。
公的医療保険制度や自治体の医療費助成制度があるとはいえ、半分近くの割合で保険に加入していることがうかがえます。
参考:2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査|公益財団法人生命保険文化センター
子供の保険に入らない理由とは
生命保険文化センターの調査では、6割近くが子供の医療保険に入っていないことも判明している状況です。
子供の保険に入らない主な理由として、次の3つが挙げられます。
- 自治体の医療費助成制度があるため
- 子供の入院リスクが低く、入院日数も短いため
- 学校などの共済に加入するため
まず、自治体の医療費助成制度が全国のほぼすべての市区町村で整備されている点です。
この制度では、公的医療保険での自己負担分を自治体が補助するため、実際に窓口で支払う金額は低めに抑えられます。
また、子供は入院リスクが低く、仮に入院しても短い日数で退院する点も大きな理由です。
厚生労働省の調査では、入院患者のうち15歳未満の子供が占める割合は約9.7%と、極めて低くなっています。
平均入院日数も14歳未満の子供で平均7.8日と、全体平均である28.4日の4分の1にすぎません。
さらに、学校など教育機関の共済に加入して、子供の通学中の病気やケガに備える家庭が多い点も理由です。
以上の理由から、医療保険に頼らなくてもよい条件が揃っているため、子供の医療保険に加入しない割合も高くなっています。
なお、子供の医療保険に加入しない割合やその理由などについては、以下の記事も参考になります。
関連記事:子供の医療保険に入ってない割合は?入らない理由や未加入の場合にかかる入院費なども解説!
公的医療保険による子供の医療費負担割合は?
自治体の医療費助成制度について知るには、先に公的医療保険で子供の医療費負担の割合がどの程度なのかを理解すると便利です。
現在の公的医療保険制度では、子供の医療費負担の割合は以下のように2つのパターンに分かれます。

小学校入学前であれば2割であるのに対し、小学校入学以後は3割負担という仕組みです。
子ども医療費助成制度とは?
「子ども医療費助成制度」とは、子供が一定の年齢に達するまでの間、自治体から医療費の助成を受けられる制度です。
多くの自治体では、子供が18歳の3月31日を迎えるまで助成を受けられます。
公的医療保険制度の自己負担分に対して助成されるため、子供が病気やケガで治療を受けた際には窓口で負担する金額がより安くなります。
なお、細かい助成の内容や所得制限の有無などは自治体によって異なるため、確認が欠かせません。
子ども医療費助成制度は子どもの年齢に応じて、主に以下の3つに分類されます。
- 乳幼児医療費助成制度
- 義務教育就学児医療費助成制度
- 高校生等医療費助成制度
それぞれの制度をひとつずつ見ていきます。
乳幼児医療費助成制度
まず「乳幼児医療費助成制度」は、主に就学前の乳幼児の医療費を助成する制度です。
助成される金額は、自治体によって公的医療保険制度の自己負担分の全額を補助するところもあれば、一部だけを助成するところもあります。
なお、一部だけ助成する場合は1回につき350円から750円程度が相場です。
医療費助成の方法には、医療機関で健康保険証と乳児医療証を提示して受ける方法と、自己負担分を一旦支払ったあとに役所に申請して還付を受ける方法があります。
義務教育就学児医療費助成制度
「義務教育就学児医療費助成制度」は、小・中学生の子供が医療機関を受診した際の自己負担分の一部を助成する制度です。
東京都独自の制度で、入院治療の場合は全額が、通院治療では1回につき200円を差し引いた金額が助成されます。
なお、差額ベッド代など保険適用外の費用については助成されません。
高校生等医療費助成制度
「高校生等医療費助成制度」では、高校生の医療費の自己負担分を一部助成します。
助成を受けるには、原則医療機関の窓口で専用の医療証を提示します。
この制度でも入院治療の場合は全額が、通院治療では200円を差し引いた金額が助成される仕組みです。
小児慢性特定疾病医療費助成制度とは?
ほかにも、「小児慢性特定疾病医療費助成制度」もあります。
この制度は、小児がんや糖尿病のような国が指定した特定疾病にかかっている子供向けに、医療費を助成する決まりです。
対象年齢は、基本的に18歳未満とされています。
ただし、18歳になった時点でこの制度を利用していて、今後も治療が必要な場合は20歳未満まで適用対象です。
小児慢性特定疾病医療費助成制度は全国の各自治体が窓口になるため、住民登録している自治体の役所で手続きできます。
子ども医療費助成制度の全国比較

子ども医療費助成制度の内容は、全国の各地域によってさまざまです。
そのため、制度を利用するには住民票を登録している自治体の公式サイトなどで確認する必要があります。
参考に、全国の主要エリアでの子ども医療費助成制度の比較表を用意しましたので、比較検討にお役立てください。
| 対象年齢 | 助成額 | 助成方法 | |
|---|---|---|---|
| 東京都 | 0歳から18歳の3月31日 | ・入院治療:全額・通院治療:自己負担分から200円引いた額 | 基本的に医療機関の窓口での保険証・医療証の提示 |
| 埼玉県 | 0歳から18歳の3月31日 | 全額 | 医療機関の窓口で保険証と医療証を提示 |
| 群馬県 | 0歳から18歳の3月31日 | 全額 | 医療機関の窓口で保険証と医療証を提示 |
| 大阪市 | 0歳から18歳の3月31日 | 1医療機関につき 1回500円(月2回) | 基本的に医療機関の窓口で保険証と医療証を提示 |
| 福岡市 | 0歳から18歳の3月31日 | ・入院:全額・通院:3歳以上は1回500円 | 基本的に医療機関の窓口で保険証と医療証を提示 |
このように子ども医療費助成制度は、地域によって内容が細かい部分で異なります。
そのため、お住まいの地域で利用できる制度の内容を詳しく知りたい方は、ぜひ「ほけんプラネット」でプロにお尋ねください。


入院や手術は助成制度の対象外?
子ども医療費助成制度を利用する際に、子どもの入院や手術による治療は助成の対象外になっているのではないかと不安になることもあるのではないでしょうか。
入院治療の場合は、小学生までであればすべての自治体で助成の対象とされています。
なお、この「入院治療」には手術をおこなう場合も含まれるため、同じく助成対象です。
ただし、中学生や高校生については一部の自治体で対象外とされているところもあるため、自治体への確認が欠かせません。
助成制度の対象範囲は?
子ども医療費助成制度で補助を受けられる対象範囲は、公的医療保険で自己負担する費用です。
具体的には、入院治療や手術費用のほか、薬代や公的医療保険が適用される補装具や眼鏡などが当てはまります。
一方で、次に挙げる公的医療保険が適用されない費用は、助成の対象外です。
- 差額ベッド代
- 入院中の食事代
- 先進医療の費用
- 保険適用外の健康診断や予防接種の費用
入院や手術での治療費と異なり、これらの費用は全額が自己負担となるため、支払うにはご自身でお金を用意しなければなりません。
入院費用や手術費用の自己負担額は?
今後子供が病気やケガで入院や手術が必要になった際に、どの程度の入院費用や手術費用が必要になるのかを、事前に把握しておきたい方もいるかと思います。
公益財団法人生命保険文化センターの調査では、直近の入院時の自己負担費用は平均で19万8,000円と発表されています。
なお、1日当たりの自己負担費用の場合は2万700円が平均です。
以上のデータは子供だけでなくすべての年代で取られたものですが、子供の入院時の費用を考える際に参考になるでしょう。
参考:2022(令和4)年度 生活保障に関する調査|公益財団法人生命保険文化センター
一方、手術費用については公的なデータはありません。
しかし、自己負担割合は小学校入学前で2割、小学校入学以後で3割です。
加えて、自己負担分の限度額を超えた金額分は、「高額療養費制度」で払い戻しを受けられます。
手術費用は基本的に高い傾向にあるため、高額療養費制度について知っておくと便利です。
参考:高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)|全国健康保険協会(協会けんぽ)
なお、子供が病気やケガで通院治療を受けるケースも多いため、その際に備えて医療保険に入った方がいいのかで悩む方もいるかもしれません。
通院治療で子供の医療保険が必要なのかについては、以下の記事も役に立ちます。
関連記事:子供の医療保険は通院のみでも支払われる?保障対象や加入するメリットも紹介!
子供の医療費の実質無料は何歳まで?

「子供の医療費を実質無料にできるのが何歳までなのか」という点は、子育て中の方であればぜひ知っておきたいテーマです。
多くの自治体では子供の医療費が実質無料になるのは、高校卒業の時期までとされています。
より具体的には、18歳になってから3月31日を迎える日が期限です。
ただし自治体によっては、入院治療で24歳の年度末まで無料になるところもあります。
一方で15歳の年度末が期限という自治体もあるため、注意が必要です。
参考:令和6年度 こどもに係る医療費無料の助成についての調査|こども家庭庁
子供の医療費が全国で無償化されるのはいつから?
子供の医療費の無償化は、2023年頃から全国各地の自治体で制度の導入が進んでいます。
そして、2024年4月時点で、全国のすべての都道府県と市区町村で制度が導入済みです。
自治体によって受けられる助成の内容や対象年齢などは異なりますが、全国すべての地域で子供の医療費が実質無料になっています。
参考:令和6年度 こどもに係る医療費無料の助成についての調査|こども家庭庁
年収が多いと子供の医療費無料の対象外になる?
子ども医療費助成制度は自治体によっては「所得制限」がある点に注意が必要です。
所得制限のある自治体では、年収や所得が自治体の定めた基準を超えている家庭の子供は、医療費無料の対象外とみなされます。
ただ、こども家庭庁の調査によると、所得制限のある自治体は20程度で、全国の1,700以上の自治体に比べて極めて少数派です。
このため、ほとんどの自治体では年収や所得に関係なく、子供の医療費無料の対象になります。
参考:令和6年度 こどもに係る医療費無料の助成についての調査|こども家庭庁
子供の医療保険は500円でも入れる?
子供の病気やケガの治療を考えて医療保険に入る際に、保険料が月額いくらなのか気になる方もいるのではないでしょうか。
なかには、「500円程度で済めばいいな」と考える方もいるかと思います。
子供の医療保険の保険料は、一般的には数百円から数千円程度が目安とされる金額です。
保険商品によっては、毎月の保険料が最低額で500円やそれ未満というものもあります。
子供が加入できる医療保険の保険料について、より詳しく知りたい方は、以下の記事もおすすめです。
関連記事:子供の医療保険はいくら?月額平均や必要な保障金額・通常かかる医療費も徹底解説!
子供の医療保険は貯蓄型がおすすめ?
子供の医療保険に加入するのなら、医療保障に貯蓄機能を備えた「貯蓄型」がよいのではないかと思うかもしれません。
貯蓄型の医療保険は、親などの契約者が保険料を支払いきった後に、子供に契約者変更する場合であればおすすめです。
保険料の払込期間が終わった後に子供が契約者になれば、費用負担の心配なく医療保障を受けられます。
加えて、貯蓄型の医療保険では節目ごとに支払った保険料の還元を受けたり、中途解約で解約返戻金を受け取ったりできます。
そのため、子供にまとまった金額を残したいときにも、貯蓄型医療保険は便利です。
子供の医療保険は何歳から入れる?
子供の医療保険は、基本的に子供が0歳のときから加入できます。
ただし、保険商品によっては子供の出生予定日の140日前(妊娠6ヵ月)から、加入を受け付けているものもあります。
医療保険は他の生命保険と同じく、加入時期が早いほど保険料を安く抑えられるのが特徴です。
そのため、安い保険料で子供の病気やケガに備えたいのであれば、子供が生まれる前や生まれて間もない時期に入るのがおすすめです。
なお、子供の保険に入れる時期については、以下の記事も参考になります。
関連記事:子供の保険はいつから入れる?種類や保障内容・加入するなら何歳がベストかも詳しく解説!
子供の医療費の不安は「ほけんプラネット」へ

子供が病気やケガで治療が必要になったときのことを考えると、医療費の不安に悩む方もいるのではないでしょうか。
もし、子供の医療費に大きな不安を抱いているのであれば、ぜひ「ほけんプラネット」にご相談ください。
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まとめ
子供の医療費は、公的医療保険制度や、自治体の子ども医療費助成制度を使えば、無料か比較的安い金額で治療を受けられる点でも安心です。
しかし、入院時の差額ベッド代や病院での食事代などには適用されないため、より出費を抑えるには医療保険に加入していると安心です。
また、子ども医療費助成制度の助成内容や対象年齢は、自治体によって異なる点には注意する必要があります。
子ども医療費助成制度の内容でわからない点や、医療費の心配事がある方は「ほけんプラネット」にご相談ください。

