生命保険の掛け捨て型は1,000万円が妥当?必要保障額の計算方法や月額いくらかも解説!

生命保険の「掛け捨て型」は、満期での返戻金がない代わりに保険料が抑えられ必要な保障を効率よく確保できることから、多くの家庭で支持されています。
とはいえ、「本当に1,000万円で足りるの?」「家族に十分な金額を残せるのか不安」「保険料が高すぎたら続けられない」といった悩みを抱える方も少なくありません。
特に子どもが小さく、これから教育費がかかる家庭や共働きで生活費を分担している家庭では、保障額と月々の支出のバランスに頭を悩ませている方が多いのではないでしょうか。
この記事では、生命保険の掛け捨て型で1,000万円という保障額が妥当かどうかを、必要保障額の計算方法をもとに解説します。
また、「死亡保険金が2,000万円だと月額いくら?」「死亡保険金3,000万円を受け取ったときの税金は?」など、保障額ごとの月額保険料や保険金にかかる税金についてもあわせてご紹介します。



生命保険の掛け捨て型は1,000万円が妥当?
生命保険の掛け捨て型で1,000万円という保障額は、保険料を抑えつつ一定の死亡保障を確保できる現実的な水準です。
しかし、必ずしもすべての家庭にとって妥当とは限りません。
実際に必要な金額は、家族構成や生活費、住宅ローンの有無、子どもの教育費などによって大きく異なります。
例えば、以下のような場合、必要保障額が5,000万円以上になることも珍しくありません。
- 遺された家族の生活費:月25万円 × 20年=6,000万円
- 子ども2人分の教育費:合計1,000万円
- 住宅ローンの残債:2,000万円
もちろん、公的な遺族年金や預貯金、配偶者の収入などを差し引けば1,000万円前後に収まるケースもあるでしょう。
このため「1,000万円で十分」とは一概には言えず、まずは自分の家庭に必要な保障額を把握することが大切です。
次章では「必要保障額の計算方法」について詳しく解説していきます。
必要保障額の計算方法
生命保険で適切な保障額を見極めるには、「必要保障額」を把握することが重要です。
必要保障額とは、万一の際に遺族の生活を維持するために必要な金額から、公的保障や資産などを差し引いた残りの金額のことです。
具体的には、まず以下のような支出を合計します。
- 末子独立までの生活費=現在の生活費 × 70% × 末子の独立までの年数(A)
- 末子独立後の配偶者の生活費=現在の生活費 × 50% × 配偶者の余命期間(B)
- 教育費・葬儀費用などの一時金(C)
次に「使えるお金」そして見込み収入額を算出します。
- 公的年金(遺族年金・老齢年金)(D,E)
- 死亡退職金(F)
- 預貯金などの収入見込み(G)
そして、以下の計算式により算出された金額が、ご家庭にとっての必要保障額です。
- 必要保障額 = A + B + C −(D + E + F + G)
必要保障額は家族構成や年齢によって変わるため、定期的な見直しも重要となります。
参考:公益財団法人生命保険文化センター_生命保険の加入金額の目安は?
共働きの場合
共働き世帯では、夫婦それぞれの収入が家計を支えているため、一方に万が一のことがあった場合の影響が大きくなります。
例えば、片方の収入だけでは生活費や住宅ローン、教育費などをまかないきれないケースも少なくありません。
特に子どもがいる家庭では、遺された配偶者が育児と仕事を両立しながら十分な収入を確保する必要性がでてきます。
その結果、生活水準の低下や将来の教育資金が不足するリスクが生じることもあるかもしれません。
共働きでも、夫と妻の両方に一定の死亡保障を備えておくことが大切です。
必要保障額の考え方は単独世帯と同様ですが、共働きならではの支出・収入の構造を踏まえた見直しが求められます。
それぞれの負担割合に応じて、必要な保障を備えておくと安心です。
専業主婦の場合
専業主婦の場合、「収入がないから死亡保障はいらないのでは?」と思われがちですが、実際には保障があったほうがよいといえます。
例えば小さな子どもがいる家庭では、専業で家事や育児を担っていた配偶者が亡くなった際に、その役割を外部の委託サービスに依頼するケースも少なくありません。
保育料や家事代行サービスの費用など、これまで無償だった部分に支出が発生し、家計への影響は決して小さくないでしょう。
また、精神的なサポートを含め、家庭内で果たしていた役割が大きいほど、遺された家族の生活基盤が不安定になる可能性もあります。
そのため、専業主婦であっても、必要最低限の生命保険への加入を検討しておくと安心です。
子どもがいる場合
子どもがいる家庭では、万が一の際に備えて一定の保障を確保しておくことがより重要になります。
特に、子どもが小さいうちは教育費や生活費といった将来的な支出が長期間にわたって続くため、保障額を低くしすぎると遺された家族の生活を補えないこともあるかもしれません。
さらに、遺された配偶者が働きながら育児を担うことになれば、思うように収入を得られない時期が続くケースもあります。
家事や保育の外部サービスに頼ることになれば、その費用も見込んでおいたほうが安心ではないでしょうか。
ただし、必要保障額は子どもの人数や年齢、教育方針、住んでいる地域の教育費水準などによっても大きく変わります。
そのため、「どのくらいの保障があれば安心か」を家庭ごとに見極めることが大切です。
「子どもがいる家庭で1,000万円の保障が足りるのか?」と迷っている方は、以下の記事も参考になります。
関連記事:死亡保険は1,000万円では少ない?保障額の平均やいくら必要なのかを徹底解説!
生命保険の掛け捨て型の月額平均はいくら?

掛け捨て型の生命保険は、月額3,000円未満で加入している人が多数を占めており、5,000円未満が相場とされています。
特に若年層や子育て世帯では、家計に配慮して月々1,500円〜5,000円前後の保険料で契約している場合が多いようです。
保険料が抑えられる理由は、満期時に返戻金がない分、必要な死亡保障だけを効率よく確保できる仕組みにあります。
そのため、ライフイベントが多く出費の多い世代でも、無理なく備えられる選択肢として人気といえるかもしれません。
年齢や健康状態、保険期間、保障額によって保険料は大きく変わりますが、相場感を知ることで、自分にとって適切な水準かどうかを見極めやすくなります。
死亡保険金1,000万円だと月額保険料はいくら?
掛け捨て型の生命保険で1,000万円の死亡保障を設定する場合、月額保険料は契約者の性別や年齢によって異なります。
30代前半の健康な男女が10年定期型で契約する場合の目安は、以下のとおりです。

- 30代女性:月額 約1,000円〜1,500円前後
- 30代男性:月額 約1,500円〜2,200円前後
同じ1,000万円の保障でも、年齢や保険期間、保障内容によって月々の保険料は大きく変わってきます。
保険期間が長くなるほど保険料も上がる傾向があるので注意が必要です。
また、共働きや子育て世帯では、世帯収入と生活費のバランスを見ながら、夫婦それぞれにどの程度の保障が必要かを整理しておくことも大切なポイントになります。
1,000万円を受け取ったら税金はいくらかかる?
死亡保険金1,000万円に対して課税される税金は、契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって異なります。
【相続税がかかる場合】
契約者と被保険者が同じで、受取人が配偶者や子どもなどの法定相続人である場合は「相続税」の対象です。
この場合1,000万円の全額が課税対象となると税額は100万円ですが、実際には「500万円 × 法定相続人の数」まで非課税のため、多くのケースで課税されません。
【贈与税がかかる場合】
契約者・被保険者・受取人がすべて異なる場合には「贈与税」が課税されます。
この場合、受取金額が1,000万円なら基礎控除110万円を差し引いた890万円に対し税率30%(控除90万円)が適用され、贈与税はおよそ177万円です。
【所得税がかかる場合】
契約者と受取人が同じで、被保険者が別の人物の場合は「一時所得」として所得税・住民税が課税されます。
課税対象額は「(受取金額 − 支払保険料 − 特別控除50万円) × 1/2」で計算され、支払保険料の額によって税額が変わってくる仕組みです。
死亡保険金3,000万円だと月額いくら?
掛け捨て型の生命保険で3,000万円の死亡保障を確保したい場合、30代前半の健康な男女が10年定期型で契約した場合の目安は、以下のとおりです。
- 30代女性:月額 約2,500円〜3,300円前後
- 30代男性:月額 約3,000円〜4,000円前後
保険料は契約者の条件によって差が出ます。
保障額が1,000万円から3,000万円に増えても、単純に3倍にはならない点が特徴です。
実際の保険料は、年齢や保険期間、健康状態など複数の要素によって決まります。
加入前には、保障内容と保険料のバランスを複数パターンで見ておくのがおすすめです。
「まとまった保障を持ちたいけれど、月々の負担は抑えたい」そんな家庭でも、掛け捨て型はバランスのとれた選択肢として無理なく取り入れやすい保険といえるかもしれません。
3,000万円を受け取った場合の税金は?
死亡保険金3,000万円を受け取る場合も、死亡保険金1,000万円と同様に税金がかかるかどうかは、保険契約の名義(契約者・被保険者・受取人の関係)によって異なります。
【相続税がかかるケース】
契約者と被保険者が同じで、受取人が配偶者や子どもなど法定相続人である場合には、相続税の対象です。
ただし「500万円 × 法定相続人の数」までは非課税枠があるため、相続人が配偶者と子ども1人であれば3,000万円の死亡保険金のうち1,000万円は非課税、残りの2,000万円は課税対象として他の相続財産と合算されて相続税が計算されます。
【贈与税がかかるケース】
贈与税は契約者・被保険者・受取人がすべて異なる場合に課税され、最も自己負担が多くなるケースです。
3,000万円の保険金を受け取った場合、基礎控除110万円を差し引いた2,890万円に対し税率45%(控除額265万円)が適用され、贈与税は約1,036万5,000円となります。
【所得税がかかるケース】
死亡保険金1,000万円と同じく契約者と受取人が同じで、被保険者が異なる場合は「一時所得」として課税対象です。
課税対象額は「(受取金額 − 支払保険料 − 特別控除50万円) × 1/2」で計算されます。
死亡保険金5,000万円だと月額いくら?
掛け捨て型の生命保険で5,000万円の死亡保障を確保する場合、保険料は保障額の高さに比例して上がりますが、他の保険金額と同様に単純に5倍になるわけではありません。
30代前半の健康な男女が10年定期型で契約した場合の目安は以下のとおりです。
- 30代女性:月額 約4,000円〜5,500円前後
- 30代男性:月額 約5,000円〜6,800円前後
5,000万円という金額は、住宅ローンの残債が多い家庭や、子どもの進学といった将来的な高額支出を想定する家庭にとって、必要性が高い水準ともいえます。
月々の保険料は高くなりますが、「万が一のとき、教育費や住まいを守れるかどうか」という視点で見れば、十分な備えと考える家庭も少なくありません。
5,000万円を受け取った場合の税金は?
保険金5,000万円を受け取る場合も、課税対象になるかどうかは保険契約の名義によって異なります。
【相続税がかかるケース】
契約者と被保険者が同じで、受取人が配偶者や子どもなどの法定相続人である場合、死亡保険金は相続税の課税対象となります。
ただし、死亡保険金には「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠が設けられているため、たとえば相続人が配偶者と子ども2人の計3人の場合、1,500万円までは非課税です。
残りの3,500万円は他の遺産と合算した上で、相続税の課税価格に含まれます。
そこから基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)や各種特例を差し引き、最終的な取得額に応じて税率(10〜55%)が適用されるしくみです。
【贈与税がかかるケース】
契約者・被保険者・受取人がすべて異なる場合には贈与税がかかります。
5,000万円を受け取った場合、基礎控除110万円を引いた4,890万円に税率55%(控除額400万円)が適用され、贈与税は約2,289万5,000円です。
【所得税がかかるケース】
契約者と受取人が同じで、被保険者が異なる場合には他の保険金額と同様に一時所得として課税対象になります。
課税対象額は「(受取金額 − 支払保険料 − 特別控除50万円) × 1/2」で計算されます。
税制面の理解を深めたうえで、実際に必要な保障額をどのように確保するかを考える際には、毎月の保険料相場についても知っておきたいところです。
掛け捨ての生命保険の保険料についての詳しい解説は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:生命保険の掛け捨て型の月額平均はいくら?年代別や男女別・世帯収入別の毎月の相場を紹介!
月々の保険料や、死亡保険金を受け取った際の税金についてのお悩みをご自身では解決できないときは、「ほけんプラネット」の保険のプロもご相談に応じます。


生命保険で1億円残すには掛け金はいくら必要?
生命保険で1億円という高額な保障を確保する場合、掛け捨て型の定期保険でも月額保険料はかなり高額になります。
30代前半の健康な男女が10年定期型で契約した場合の目安は、以下のとおりです。
- 男性:月額 約1万5,000円〜2万円前後
- 女性:月額 約1万2,000円〜1万7,000円前後
保障額が高くなるほど、保険料の増加幅も大きくなる傾向にあり、1億円の保障を持つには収支のバランスを十分に検討する必要があります。
例えば、収入見込み額の大部分を貯蓄に回す予定の方や、資産形成・事業保障などの目的を持つケースで選ばれることが多いです。
ただし、万が一に備えた必要保障額として1億円が妥当かどうかは家庭の状況によって異なるため、慎重な見極めが求められます。
生命保険はなぜ掛け捨てが多いの?

近年、生命保険では掛け捨て型を選ぶ人が増えています。
その主な理由は、月額保険料が割安で、必要な保障だけを効率的に確保できる点です。
生命保険にはさまざまな種類がありますが、実際にはほとんどの方が掛け捨て型の生命保険に加入していると考えられます。
特に、子育てや住宅ローンの返済など支出が多い時期においては、保障内容を優先しやすい掛け捨て型が選ばれているケースが多く見られるのではないでしょうか。
さらに、保障が必要な期間が明確なケースでも、掛け捨て型は柔軟に対応できる点が特徴です。
例えば、子どもが独立するまでの20年間だけ保障を確保したいというようなニーズには、終身型よりも柔軟に対応できるかもしれません。
生命保険は掛け捨て型への加入がおすすめなのか
生命保険は掛け捨て型への加入がおすすめかどうかは、希望しているライフプランによって異なります。
とはいえ、子育てや住宅ローンの返済などで支出がかさむ時期には、保険料負担を抑えつつ、必要な保障を持てるため現実的かつ柔軟な選択肢です。
解約返戻金や満期金がないため将来的にお金を受け取れることはありませんが、その分だけ同じ保障内容でも月額保険料が低く済みます。
また、保障が必要な期間が明確な場合、子どもの独立や住宅ローン完済までといったタイミングに合わせて契約期間を調整できるのも利点です。
ただし、長期的な資産形成や老後の備えまでカバーしたい場合は、掛け捨て型だけでなく終身型などとの比較検討が必要といえます。
掛け捨て型と終身型の比較については、下記の記事をご覧ください。
関連記事:生命保険の掛け捨て型と終身型を徹底比較!選び方のポイントやどっちが得なのかも解説!
掛け捨て型と終身型で月々の支払いはどのくらい変わる?
掛け捨て型と終身型では、月々の保険料に数千円から1万円以上の差が出ることがあります。
例えば30代で死亡保障1,000万円を設定した場合、掛け捨て型では月々1,500円〜3,000円程度で済むのに対し、終身型では1万円〜2万円台になるのが特徴です。
この違いは、終身型が「一生涯の保障」と「将来的に解約返戻金を受け取れる仕組み」を備えているため、その分保険料は高く設定されています。
一方で、掛け捨て型は満期や解約時に戻ってくるお金はないものの、保険料の負担を抑えることが可能です。
つまり、「保障に特化して保険料を抑えたい」のか、「将来に向けた貯蓄も重視したい」のかによって、毎月の支払額にも大きな差が生まれます。
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生命保険に加入する際、多くの人が悩むのが「いくらの保障額にすべきか」という点です。
保障が少なすぎれば万が一の際に家族を十分に支えられず、逆に多すぎれば保険料が家計を圧迫してしまいます。
適切な保障額は、年齢や家族構成、収入、住宅ローンの有無などによって大きく変わるため、一概に「正解」を決めるのは難しいものです。
こうした悩みに対して、「ほけんプラネット」ではライフプランに合わせて複数の保険商品を比較しながら、本当に必要な保障額をご提案することが可能です。
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まとめ
生命保険の掛け捨て型は、保険料を抑えながら必要な保障を確保できる選択肢として多くの方に支持されているのが現状です。
しかしながら、1,000万円の保障が妥当かどうかはそれぞれのライフプランによって異なります。
必要保障額は生活費や教育費、住宅ローン、公的保障の有無などをふまえて計算することが重要です。
また、共働きや専業主婦、子どもがいる家庭では、それぞれ異なる視点から保障額を検討する必要があります。

